「アルカード城の殺人」

ウエストレイクはすばらしいホストであり、司会者である

Transylvania Station

  • Title: Transylvania Station
  • 発行年: 1987年
  • 邦題: 「アルカード城の殺人」
  • 発行年: 2012年
  • 翻訳: 矢口誠
  • 出版社: 扶桑社 (扶桑社ミステリー)

STORY

ニューヨークから東ヨーロッパ、トランシルヴァニアの駅に降り立った図書館司書が。この森にあるアルカード伯爵の古城で到着早々殺されてしまった。彼は伯爵に蔵書整理に雇われたのだった。
城に住んでいるのは太陽の光を恐れる伯爵とその娘、二人の皮膚病治療をしている博士と気持ち悪い助手、狼男みたいになってしまった鉄道技師、ロマの占い女など怪しい人ばかり。そして道に迷ったアメリカ人新婚旅行中のカップルもこの城に助けを求めに来たが彼等もこの城に縁があるみたいだ。
果たして犯人は誰なのか?

ABOUT

この作品はウエストレイクがホストとして運営していたニューヨーク郊外のホテルの推理イベント「モホンク・ミステリー・ウィークエンド」を小説化したものです。ウエストレイクと夫人のアビーが著者とクレジットされています。
序文をスティーヴン・キングが書いています。キングはこのイベントに役者として参加、毛むくじゃらにメイクさせられて鉄格子のセットの中でワープロを打ち続けていたそうです。この序文が実に魅力的でウエストレイク・ファンには堪えられないものです。
「ミステリー・ウィークエンド」とは参加者がホテルに宿泊して主催者が提示する殺人事件の犯人を当てるという趣向のイベントです。日本でも色々行われていると聞いていますが、世界で最初にこの企画を思いついたのがこの「モホンク・マウンテンハウス」で、ウエストレイクは途中で主催となることを引き継いだそうです。知らなかった。本になるくらいですからこのイベントは大層人気があるそうです。

肝心の作品ですが、登場人物の設定は(道に迷って途方に暮れ古城に迷い込む新婚夫婦など)さすがウエストレイクらしく思わずニヤリとしてしまうような伝統的要素に満ちていて楽しめます。そして登場人物の独白もいかにもという感じで完成度が高いです。
謎解きはどうってことない出来ですが、これは難しくしてしまうと正解者がいなくなるため、あえて難しくしてないそうです。 謎解きが好きな人には物足らないのではないでしょうか。
ま、謎解きよりもこのイベントの雰囲気を楽しむものでしょう。それに応えられるよう写真もたくさんあるし、構成も凝っています。こういう一風変わった作品も悪くないです。
主催しているのはこんなラグジュアリーなホテルです。

入手状況

扶桑社ミステリー :
Amazon-J にて入手可能
原書 :
電子書籍Kindle版、古本Amazon-J にて入手可能
DVD :
日本語版未発売輸入盤あり VHSは日本語版あり
*2014年8月時点
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